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4番目の宮、巨蟹宮での無限リブログ地獄から、ようやく脱出できました。
要するにブログは書いてないけど、Tumblrでのリブログは毎日続けていたわけです。
布団の中でスマートフォンを握り、ひたすらヒヨコのオスメス選別をする簡単なお仕事がもたらす悦楽。
何より、Tumblrでは自分のダッシュボードこそがいちばん面白くて気持ちいい。
誰もが自分が世界の中心と思っており、いわば、ひとりひとりが、たぁあんぶらあ自己中心派なわけです。

このブログの記事もTumblrに何度か引用されたことがありますが、引用される箇所が、書いた本人でも意外な箇所だったりして面白かった。自分で強調したい箇所にbold(太字)かけるよりも、Tumblrとか、はてなブックマーク等の反応を見てから、その箇所を後で装飾してもいいぐらいかも、と思った覚えがあります。

さて、そんな私がブログ界に戻ってきましたのは、2013春の新作アニメが続々と始まったからです。
さらにいえばロボットアニメを中心に「第一話」の話題がにぎわっていたのを見たからです。

ロボットアニメの第一話は、達成すべきタスクが非常に多く、アニメの中でもかなり難易度の高い「第一話」であるといえます。だからこそ、第一話にはそのアニメがやろうとしていることが見えて、とても面白い。

今回は、ロボットアニメを中心にしつつ、私が見た春アニメや、過去の富野ロボットアニメも交えながら、雑多に「第一話」をテーマにしてあれこれ書いてみることにしましょう。(賢明なる読者諸氏はこの広域かつ盛りだくさんなお題設定を覚えていてもらいたい)

アニメ『はたらく魔王さま!』第一話


ロボットアニメからいきなりはずれてしまいますが、2013春アニメのひとつである『はたらく魔王さま!』第一話をとりあげてみましょう。
物語導入の「第一話」として、そしてロボットアニメと同じある種の「ジャンルアニメ」として、いろいろと興味深い作品でした。

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(2013/07/03)
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『はたらく魔王さま!』は、「魔王が異世界から東京へ逃げてきて、バイトしてアパートで生活する話」です。
これだけで大体、話のコンセプトは伝わると思われます。

ライトノベル原作だそうですが、現在のライトノベルでは普通のファンタジーを普通に書くのは難しいでしょうから、この作品では「魔王と勇者」をひとつのお約束(テンプレート)として、それをどうひねるか、ということになっているようですね。
このようにパロディ、コメディ化したり、オンラインゲーム化してゲーム界と現実世界の二層にするのもそうしたひねりの方法のひとつといえるでしょう。
その流れでいくと、前クール放送の『まおゆう』は、ドラクエのような「魔王と勇者」のお約束ゲーム世界で、魔法と剣でなく、現実世界のテクノロジーや学問(経済学や教育など)を使って世界を救えるか検討してみる、という方向のひねりになるでしょうか。

ファンタジーに限らず、ロボットアニメや魔法少女も、王道をただまっすぐに進むだけの物語は基本的にできなくなってしまっているジャンルです。
だから題材を王道テンプレートとした上で、パロディ化したり、ひねったり、階層を複雑化したりしているわけですが、そのひとひねりの動きがすでに王道化している側面があるのかも知れません。

そういう視点で見ると、『はたらく魔王さま!』での「庶民的な魔王」は、「勇者と魔王」ひねりとしては、正直ベタな部類に入ると思います。
しかし、アニメ第一話では、異世界と魔王の紹介を最小限に抑え、その時間のほとんどを、異邦人たる魔王とその配下1名が、役所や銀行や住まいや就職などをクリアして、日本での生活基盤をつくることに費やしたのは、ベタをベタとして成立させるには良い選択だったように思います。
見せたい本筋はファーストフードのバイト勤務ですから、異世界パートを長々とやった上で、 久保田早紀的な、ちょっと、逃げてきて、みただけの異邦人ではこの作品のコンセプトが十分伝わりません。

ただし、第一話では、ひとつ引っかかるところがありました。
東京でのバイト生活にもなじんだあと、話が動き出すきっかけのできごと。
この話の本題はここです。

魔王さまの「傘渡し」について


それはこんなシーン。

雨の日に、自転車でバイトへ向かう魔王。
交差点で信号待ちしているときに、傘がなく濡れている女の子を見つけて、「これ、よかったら使って」と、自分のビニール傘を差し出します。
信号が青になり、傘を渡して、雨の中、自転車で駆け出していく魔王。


いやあ良い人ですね……なんでこんなに良い人なんだろう?魔王なのに。

第一話始まってすぐに東京に来るため、魔王らしいことは特に何もしていないのもあって、魔王のことがまだよく分からない。もちろん、「見知らぬ女の子に傘を貸す」のもあり得るような魔王であることは、第一話途中までの情報で分かりました。
でも、魔王の目的は、再び元の世界エンテ・イスラを征服をすることだと宣言しているし、魔力を取り戻す方法が見つかれば、日本もついでに征服しておくか、と魔王らしいことも言っています。どういう魔王なのかな?なぜ、こういう行動をしたのだろう?

魔力を無駄に使えないため、目立たないように生活するのも、お金が無いので真面目に働き質素に暮らすのも魔王自身が決めたことだから分かります。
ひとりだけついてきた魔王の部下を養う覚悟があるのも、その部下からも慕われているのも、その様子が描写されているから分かります。
この魔王は、触わるものみな傷つける切れたナイフではなく、ファーストフードのバイトとして潜入し、周りの信頼を得ることに成功するような優秀なフリーターです。バイト先の人間関係を崩すようなことはしません。

ただ、異世界で信号待ちの見知らぬ女の子にわざわざ傘を貸すのは、それら異世界サバイバル活動の範囲外のような気がして、私はちょっと引っかかりました。

「傘を渡す魔王」自体が悪いとは別に思わないが、傘を貸す必然や動機や運命のいたずらのような要素が特に無いので、どうしても物語進行上、必要だからしてしまった行動に見えてしまう。
何か言い訳や理由付けができないかな?と考えると「魔王が傘を渡す」ための設定はいくつか思いつく。
例えば、こんな感じだろうか。

  • いわゆる一般的な「魔王」のイメージは人間側でつくりあげたもので、「魔王」はあくまで敵側の指導者としての地位をあわらすものに過ぎない。
    (実際は、部下にも人望があり、カリスマがあり、性根も冷徹どころか温和である)

  • 異世界である東京に来た時に、魔力を失い、フリーター青年にもってこいの外見に変化した。同じように内面にも何らかの変化が生まれている。

  • フェミニストだったり、女の子にはかっこつける性格だったり、相手が女の子であれば、この「魔王」がこういうことをするのは不自然ではないということにする。

  • なぜこの女の子に傘を貸したのか、何か理由があるはずだが魔王自身にもよく分からない。(女の子側に理由を設けて問題後回しパターン)

  • 問題後回しパターンだと、「過去に同じようなことをしたことがある」というのもあります。回想フラッシュバックが入れば、よく分からないけど、ひとまず納得。


私は原作を読んでいないので、上記のように適当な言い訳をいくつか考えたが、この作品には原作がある。
もしかしたら原作ではちゃんと説明があるものを、アニメ化によって省かれたのかも知れない。
ただ、とりあえずアニメでは特にエクスキューズは無かったように思う。

傘を渡せない魔王と、渡せる魔王


この作品は「魔王と勇者」ものという、いわゆるテンプレをひねった作品なので、「この魔王は、いったいどんな魔王なの?」という疑問は、第一話の視聴者には当然浮かびます。

テンプレ通りの、いわゆるみんながイメージする魔王であれば、見ず知らずの女の子に傘を渡さないでしょう。
でも、『はたらく魔王さま!』の魔王は、傘を渡すわけです。

ということはこの「傘渡し」の場面こそが、テンプレート魔王と、この作品の魔王とを分ける、まさに違いが現れるポイントということにならないでしょうか。

ゆえに、これは細かい重箱のスミではなく、これから物語を展開していく上で、第一話の重要ポイントだと個人的には思います。

実際、魔王が傘を渡した女の子は、単に気まぐれ親切の対象者ではありません。
この女の子こそが、実は魔王を追って東京にやってきた「勇者」であったと後に分かります。
傘を受け取った「勇者」はこのことをきっかけに「魔王」の正体に気づき、第一話は、それをを告白した「勇者」と、それを聞いた「魔王」が、東京の空の下、再び向かい合う場面で終わります。
つまり魔王の「傘渡し」は、この物語を決定的に動かす行動であったわけです。

異世界である東京で、「魔王」と「勇者」が、1本のビニール傘をきっかけにめぐりあう……。
物語でしかありえない奇跡ですが、物語なのですから、ステキなご都合主義は発生すればいいのです。
でも、だからこそ、この運命の再会は、物語として説得力のあるロジックで組まれている方が私は好きです。
あえて、単に優しい魔王の気まぐれだけで、特に何の理由も、流れも、何もなしでさらっと流すというのも検討してみましたけど、私はいくつかの偶然や、人の意思が重なりあって、運命の歯車が意図せず回ってしまうような第一話が好きなようです。さて誰のせいでしょうね。

『はたらく魔王さま!』の第一話を私は楽しみましたが、それとはまた別問題として、「傘渡し」行動の根拠や動機や言い訳は、どうしても気になってしまいました。
ロボットアニメで、一般人の主人公がロボットに乗り込む動機や言い訳が気になるのと同じように。

ただ、引っかかり自体が悪いことだとは私は思っていませんけどね。
意図的に引っかかりを作っておく方法もあります。
その違和感は視聴を牽引することもあるでしょうし、後に振り返ると納得できる気持ちよさを生むこともあります。
『はたらく魔王さま!』がどうなるかは、今の私には分かりません。
ただ、この後も視聴を続けてみようか、と思った理由のひとつに、この引っかかりが貢献していたのは確かだと思います。

ロボットアニメの第一話


さて、いよいよ本題。
『革命機ヴァルブレイブ』第一話を中心とした、ロボットアニメの第一話の話をしようと思っていた。けれど、それを書くには、この余白は狭すぎる……。(こいわいよつば「ネットはこうだいなのに……」)

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より正確に、千代の富士貢風に言うのであれば、
「体力の限界!……気力もなくなり、続きは後日アップすることになりました……以上です」
ということになります(目を真っ赤にしながら)。

このブログを読みに来ている伊達と酔狂と風流と数寄を愛する方々は、『はたらく魔王さま!』より、ロボットアニメの話を読みたかったと思うんですが、想定より魔王さまのために一生懸命はたらいてしまいました。
ただ、今回書いた『はたらく魔王さま!』第一話の内容は、ロボットアニメの第一話の話と無関係ではありません。
第一話の構造の話として、つながっていきます。いくのかな?いきますとも!

それでは次回、出来る限り早くお会いできると信じて……。
(ご愛読ありがとうございました)
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