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ブックマークを整理していたら、クリップして忘れていた記事を見つけた。古いネタだが、ここに書くことで終わらせておくことにする。

まずはこの記事を読んでいただきたい。
韓国の学園モノのオンラインRPG『ヨーグルティング』の紹介記事だ。
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20041117/yog.htm

詳細は記事を見てもらうとして、面白いと思ったのはここ。

『ヨーグルティング』の基本設定

日常的な時間を過ごしていた学校が、ある日突然「EVP:Endress Vacation Phenomenon(果てしない休日現象)」というものに巻き込まれてしまいます。休日でもないのに学校のすべての授業がなくなり、さらに大部分の先生までがいなくなってしまう。学生たちは「学生連合会」といったような組織を中心として、学校で起きた謎を探るために、学園内で起きている様々な事件を調べていく……というのが大まかなバックグラウンドストーリー。


エンドレス・バケーション・フェノメノン……。
授業はいらないが、友達と学校で遊ぶ日々が永遠に続けばいいのに、という学生のモラトリアムな願望そのままに、ゲームの中でそれが出来る上に、学園祭前夜がずっと続くようなものか。

これは要するに、映画「うる星やつら ビューティフル・ドリーマー」の「終わらない学園祭前夜」をやるゲームってことですよね。

■終わらない学園ゲーム

とはいえ押井守の作家性が色濃く出た「ビューティフル・ドリーマー」とは違い、学園モノをやらなくてはならないゲーム側の必要性で生まれた設定ではあるな。

・学園という「場」や学生という「身分」は必要
・授業は不要(エンターテイメントにならないので)
・時の流れは不要(卒業はしたくない)。

などなど、色々ゲームに不要なものをまとめて「エンドレス・バケーション・フェノメノン(EVP)」というシステムで処理したということか。

学校モノのゲーム(に限らないが)は、学園のおいしいところだけをとりこんで、不要なものを削除するか、変化させなければならないが、これはかなり直球勝負だ。

そして注目したいポイントは、ゲーム目的が達成されるものではない、ということだ。
「EVP」の原因を解明して、元の学校に戻すという目的は、永遠に達成されることはないだろう。
ゲーム側にとっても、プレイヤー自身にとっても、問題の解決は望む状況ではない。元のつまらない日常に戻るわけにはいかないのだ。

かくしてプレイヤーは冒険して謎を解きつつも、この状態がいつまでも続けばいいと思いつつプレイするわけだ。
これがゲームシステム的に矛盾してるだとか、プレイヤー的に精神衛生上悪いとかを言いたいわけではない。
これがあまりにも「ビューティフル・ドリーマー」内のあたるやメガネ達の行動や精神状態と近いことに、ちょっと感動を覚えたのだった。

だって映画中盤で、異常な事件に巻き込まれたことを自覚したあとのメガネ達の行動を覚えてる?

■メガネ達の選択

「ビューティフル・ドリーマー」でメガネ達は、自分たち以外が街から消えるという異常事態にあうが、なぜか電気・水道などライフラインが確保されており、食料も無人のコンビニで半無限に手に入ることが分かる。
つまり仲のいい友達とクラスのかわいい女の子だけがいて、それでいて生活の不安は一切ないという状態だ。

これがはっきりしてから、メガネ達がとった行動は、「思いっきり遊ぶ」だった。この状況を最大限楽しむことだった。

この異常な状態を一刻も早く解明し、街を元通りにするために行動する……そんなことするか!
この最高の状況で遊ばないやつがいるだろうか。
かくして、 みんなが、この異常な状況を自覚しつつ遊びほうけた。

しかし自分たち以外が消えてしまうというのは、放置できるような小さな事件ではない。それでも放置して楽しい生活ができてしまうのは、中学生・高校生が生きるための範囲が「学校」「クラスメイト」「あこがれの女の子」「コンビニ」ぐらいの要素だけでできているからだ。今なら「携帯」も足されるか。
社会への関わりが少ないので、少ない要素だけで生活できてしまう。

そう考えると、自分たちの周りだけで社会と断絶してるセカイ系作品の多くがジュブナイル世代向けなのも当然なんだよね。この辺りはつながりで考えて、まとめると面白くなるな。

■まとめ

『ヨーグルティング』に戻る。
つまりプレイヤーは、ゲーム目的として、この異常事態を解決しなくてはいけないわけだが、メガネ達と同じく「今のこの状態が長く続いた方が面白おかしいに決まってるじゃん」ということで、事件解決はそっちのけで遊びほうけるに違いない。
それはもちろん間違っていない。ラムと同じく、ゲーム提供側もそれを望んで舞台を用意したのだから。

ゲームルール、精神状態含めて、これほど「ビューティフル・ドリーマー」体験として、もってこいなゲームもないだろうな。プレイする気は全然ないけど興味深いね。
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